雑記

日本の”ものづくり業界”はもう終焉を迎えているという話

こんにちは。配管業界で働いている「ひっぴー」と言います。

さて、今回「日本のものづくり」に関して僕が肌で感じていることを記事にしたいと思います。

新卒でものづくり業界に入って早5年。

まだまだ新米ですが、それでもこの業界の危うさというのがかなり見えてきました。

ちなみに、本記事でいう「ものづくり産業」は以下の業界と定義しています。

  • 機械
  • 重工業
  • 配管
  • 素材
  • 建設

製薬、デザイン、伝統工芸、食品、服飾、といったものは含めていません。

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結論|日本のものづくりはもう終わり

まず結論から先にいっちゃいますが、日本のものづくり業界はもう終わりです。

業界が終わりというとフワッとしすぎていますね。

もう少し具体的に言うと、ものづくりの品質がもう保てない。と思っています。

なぜか。その理由は2つあります。

理由1|技術の引き継ぎがされない

まず1つ目の理由は、「技術が引き継がれないこと」です。

技術の引き継ぎとは、ようはベテランから若い世代へ、「ノウハウ」を教え伝えることです。

かつての高度経済成長。団塊の世代。団塊ジュニア世代。

この一連の世代の方々は本当に技術力が高いです。

全員とは言いませんが、生き字引みたいな人がたくさんいて、みなさんがそれぞれ得意なノウハウを持っています。

そのノウハウは今の若い世代(20代、30代)には引きがれていないと感じます。

業界全体が、そうであるように感じます。

理由2|若い人口がものづくりに興味がない

ではなぜ、技術が引き継がれないのか。

それは若い今の世代がものづくりに興味がないからですね。

(*もちろん全員ではないです。)

ただでさえ日本は20代・30代が減ってきているのに、ものづくりに興味が無い人のいかに多いことか。

一部の大手メーカーには就活生が集まるのに中小企業には全く人が来ないようです。

といのも、ITが日々の生活に浸透してしまっているのが一因かなと思ってます。

IT、デジタル業界の華やかなイメージに対して、どうしても「泥臭い」イメージのある、ものづくり業界は敬遠されがちなんでしょう。

おまけに大手メーカーよりも、アマゾンやアップルといった企業の方が目立っています。

今の20代の何割が某財閥のM重工業や、愛媛の銅山から始まったS化学を知ってるんでしょうかね。

以上から、日本のものづくり品質はどんどん下がっていっているなぁと感じています。

MADE IN JAPANの価値はなぜ生まれたか

日本の品質が下がってきていると主張しますが、じゃあそもそもなんで日本の品質は優れていたのか。

この辺りは僕ももちろん知っている訳じゃ無いので、あくまで補足として少し説明したいと思います。

終戦後の日本人の活力が凄まじかった

やはり、終戦後〜高度経済成長間の日本人のおかげですね。

1945年の終戦から、1973年のオイルショックあたりまでですかね。

当時の日本人の活力はそれは凄まじかったと聞きます。

「自分たちが国を盛り上げていっているんだ」という意識があったそうです。

おまけに1964年の東京オリンピックも、やる気の1つだったはずです。

そりゃあ、どんどん発展していく国の渦中にいれば、なんだか頑張ろうという気になるんでしょうね。

欧米に対する憧れがあった

日本がどんどん発展していく中で、1つの指標になったのが欧米諸国だそうです。

アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリアなどですね。

キラキラした西洋の暮らしが当時の日本に流入したことによって、外国のライフスタイルがイメージされやすくなりました。

「私たちももっと発展していけば、こんなキラキラした生活が送れるんだ」と、当時の方は目を輝かせたようです。

(ちなみにこれは当時を知る、私の知人に聞いた主観です。)

勤勉な日本人の態度が高品質を生み出した

当時の日本人が仕事に精を出してくれるようになれば、あとはご存知の通り。

もともと勤勉で、ルールに従うことが美徳と考える日本人は高品質なものづくりをガンガンしていってくれます。

さらにオリンピック効果で全世界に小さな島国「JAPAN」の名が轟きます。

MADE IN JAPAN=高品質はこうして浸透していったようです。

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今の東南アジア、アフリカがかつての日本

しかし先ほど伝えたように、そうした日本の品質は今どんどん低下していっています。

代わりにものづくりの価値や品質が高まっているのはどこか。

今だと、台湾・韓国・シンガポールなどはもう日本が太刀打ちできないような気がします。

ただ、今後さらに伸びてくるのは東南アジアの一部地域とアフリカです。

東南アジアだと、ベトナム・フィリピンは10年もすれば日本と立場が入れ替わっているんじゃないかと思います。

アフリカはまだまだ先ですが、ナイジェリア、タンザニアあたりが肉薄してくるでしょう。

(多分30年後ぐらいですが……)

日本人だけが、日本のものづくりの価値や品質を信じています。

でも悲しいことに10年もすればその常識はひっくり返っているはずです。

日本のものづくりがこれからも成長し続けるには

最後に日本が今後も、ものづくり業界で成長していくにはどうするべきかを考えます。

外国人労働者、移民の積極的な受け入れ

日本の総人口がどんどん減少していくのに、東南アジア・アフリカなどの人口増加目覚ましい国に勝てるとは思えないです。

まずは、外国人労働者の受け入れ。

そして海外からの移民の受け入れ。

この2つを積極的に推進して、技術の喪失を防ぐべきです。

地方分権にすればいいかも

ものづくりって敷地が必要なことが多いので、地方や郊外に工場があるのがほとんどです。

でも若者は都会に集まりすぎているので、地方分権のような形をとって人口密度をばらけさせればいいです。

これは国政なので課題が山ほどあると思いますが、ありなんじゃないかなーと僕は思います。

いっそ一子相伝の国みたいになる

もういっそのこと手を広げるのをやめて、「門外不出、一子相伝の技術!」みたいな感じにするとか。

ただそうなると貿易で割りが合わなくなって自爆しそうですけど……。

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日本のものづくりに光あれ……

と言うわけでずらずらーと、日本のものづくりに感じていることを記事にしてみました。

理解されないことの方が多いと思いますが、少しでも共感していただいた方がいると嬉しいです。

おしまい。