映画

好きなように生きる強さを教えてくれる映画 「きっと、うまくいく」

こんにちは。hyusukeです。

今回、初めてインド映画を観ました。

こちら

インド映画も初めてな上に、これの上映時間は2時間51分

ほぼ3時間コースです。

ハードル高くね?と思っていてなかなか観ずにいましたが、よーやく観ました。

感想は、

 

 

めっっっちゃくちゃ!!!

面白かったです。

今年観た映画の中では暫定一位です。

非常に中身が濃い作品です。

この作品での伝えたいメッセージはきっと、色々あるでしょう。

インド社会を風刺した内容でもあるのでそう思います。

でも僕が強烈に感じたのは一つだけ。

自分を信じて、好きなように生きるのは間違いじゃない。

ってこと。

自分の将来に悩む人にとって、強烈なメッセージを持った作品でした。

インド社会がテーマのはずなのに、日本社会にも違和感なく当てはまる。

すごいことです。

ということで、この映画の素晴らしさを紹介させていただきます!

※微ネタバレです。

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作品紹介

日の出の勢いで躍進するインドの未来を担うエリート軍団を輩出する、超難関理系大学ICE。エンジニアを目指す天才が競い合うキャンパスで、型破りな自由人のランチョー、機械より動物好きなファルハーン、なんでも神頼みの苦学生ラジューの“三バカトリオ”が、鬼学長を激怒させ、珍騒動を巻き起こす。 抱腹絶倒の学園コメディに見せつつ、行方不明のランチョーを探すミステリー仕立ての“10年後”が同時進行。根底に流れるのは学歴競争。加熱するインドの教育問題に一石を投じ、真に“今を生きる”ことを問いかける万国普遍のテーマ。

ーAmazon Prime Video より引用ー

好きなように生きるのっておかしいの?

好きなように生きるっていうのはどうなの?おかしくない?」

「安定した大学を出て、安定した会社に入って、安定した人生を歩んで……。」

今の日本ではこれがナンセンスだという風潮が蔓延しています。

youtuberの活躍もありますもんね。

とはいえいまだに、学歴神話・安定至上主義が根強いのも確かです。

映画の舞台となるインドの超難関大学に入門したランチョー・ファルハーン・ラジューの3人。

この3人も同じように学歴神話・安定至上主義の社会に放り込まれ、

引かれたレールから脱線しないように食らいつきます。

(余談ですが、インド人名ってとっつきにくいのに、この3人の名前は覚えやすいですね。)

が、実はこの3人には決定的に違うところがあります。

・ランチョーは「勉強」のために入学しました。

・ファルハーンとラジューは「学位」のために入学しました。

学位のためとは、要は就活のため有名大学卒業というレッテルが欲しかったってことです。

日本の学歴信仰と全く同じです。

「いい大学を出たい」というレッテルばかりを鵜呑みにして、

本来の学ぶ楽しさを忘れてしまっています。

目的と手段が入れ替わっちゃったんですね。

でもランチョーだけは勉強がしたくて入学しました。

そのため教授の講義に疑問があれば無邪気に反発し、その度退出させられます。

このランチョーの行動こそ、「好きなように生きる」という姿。

興味があることであれば、誰であろうと歯向かう。

そのスタンスは大学のトップである学長であろうと変わりません。

その姿が「変わり者」であるように映画では表現されています。

インドも日本も同じなんだ……。

出る杭は打たれる運命なんでしょう。

「好きなように生きる」ことは、やっぱりおかしいことなんだと思ってしまいます。

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レールから降りられない人の葛藤

みんながランチョーのように生きられるわけじゃないのは当然です。

ランチョーに対して、ファルハーンとラジューは似た環境にあります。

そもそも超難関大学だけあって、学費もかなりのもの。

2人とも裕福な家庭ではないですが、家族が精一杯お金を出して通学させてくれています。

将来は家族を養ってくれるだろうと信じているからです。

例えば、家に一つしかないクーラーは勉強部屋だけに置き、

姉の結婚資金は学費に回し、

苦しい生活を強いられていました。

全ては将来、優秀な企業に勤めて、優秀なエンジニアとしていい給料をもらうためです。

ファルハーンとラジューはそんな家族の思いがプレッシャーに思いつつも、

用意されたレールを進むしかない。

きっと、他にやりたいことや思うところがあるのに。

自分を殺しています。

今の日本でも似た境遇の人は大勢いるでしょう。

親の期待、兄弟の期待、祖父母の期待、友達の期待、恋人の期待、教師の期待。

もしかしたら、そもそもレールから外れることなんて考えもしないかもしれません。

自分を信じれば「きっと、うまくいく」

物語はランチョーを主体に常に事件が起こりますが、

いくつかの事件を超えていくうちに、

「好きなように生きる」ことが間違いじゃないんだなと気づかされます。

好きなように生きるのであれば、学歴が全てではない。

安定した職業に就くことだけが正解ではない。

なんだったら、与えられたレールを外れても構わない。

それでも「きっと、うまくいく」んです。

そのために、自分を信じることが大事だというメッセージが含まれています。

自尊心に満ちた自分の強い思いがあれば、

物事はいつか必ず好転するんだと、気づかされます。

ちなみにランチョーはこの物語を通して、一貫して自分の生き方を曲げませんでした。

誰になんと言われようと、持ち前の無邪気さと得意の皮肉でスルーします。

時々、仲間思いがゆえに問題を起こすこともありますが、いつも自分を信じていました。

自分を信じることがどれだけ強いのかがわかります。

この作品でのポイントはここなんだろうなと思わせてくれました。

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映画作品としての完成度が高い

3時間もある。まじで?

正直、あれよあれよと物語が進んでいくので、

3時間と言っても全然長いとは思いませんでしたね。

(ベンジャミンバトンの方が長かった気がする……。)

結局、物語は山場を何個も抱えることになるのですが、

随所にコメディ要素があって、飽きさせないです。

また、3時間の尺のおかげか伏線の量も多いです。

あれもこれもが物語後半で活きてくるので、ワクワクします。

いい意味でジャンルがわからん

当初、コメディ映画だと思っていました。

パッケージがそんな感じですもん。

どっかのB級映画かな?ってぐらいの安いパッケージです。

ケツ出して、”3 idiot”(3バカ)って。

でも下の方に、

“DON’T BE STUPID BE AN IDIOT”(愚かになるな。バカになれ。)

って書いてあります。

これいい言葉ですね。

作中では一度も出ていないはずですけど……。

3時間もコメディやるなんてやばない?って観る前は思っていました。

が、ふたを開いてみたらトンデモない!!!

ラブコメ、サスペンス、コメディ、悲劇、家族愛、ミュージカル……

もうごった煮です。

ないのって、スプラッタ、ホラー、パニックぐらいじゃない?

ってぐらいの盛り込みよう。

でも、崩壊していないんです。

全てのジャンルがキレイにまとまって、一つの作品になっている。

まぁミュージカルだけは突然入ってきますが、そこはインド映画ですから……。

笑いあり涙ありのいい映画です。

ちなみに僕は最初から最後まで観て、5回泣きました。

人生に悩む人にぜひ観てもらいたい

今の日本は、youtuberの活躍のおかげか、

「好きなことして生きていく」みたいな風潮が強くなってきています。

とはいえ「好きなことして」=「自分を信じて行動して」というのはハードルが高いです。

この映画でも同様にハードルの高さが描写されていますが、

乗り越えた時の輝かしい姿もしっかり描写されています。

今の人生に悩む人にとって、非常にヒントになる作品であることは間違いないです。

ぜひ観てください。

ではでは。

おしまい。